ギフテッドとアスペルガーの違いは?共通点や見分け方について解説

ギフテッドとアスペルガーの違いは?共通点や見分け方について解説

最近はギフテッドやアスペルガーを含む発達障害に関する話題があふれていて、自分自身や自分の子どもがいずれかに該当するのではないかと考えている人も多いでしょう。しかしこれらは種類が複数あり、重複する症状が存在したり、一人の人が重複して複数の発達障害やギフテッドに該当している場合などもあります。

ここではギフテッドとアスペルガーに焦点を当て、症状や見分け方について解説していきます。

ギフテッドとは

ギフテッドは発達障害と混同されることがありますが、ギフテッドは発達障害とは区別されています。ギフテッドとは、特定の分野で突出した能力を持っている人を指します。また能力は人によって異なるもののギフテッドの人は総じて知能が高く、IQ130以上と定義づけられています。

ギフテッドの能力の内容は、たとえば一度見たものを写真記憶できる、複雑な計算を瞬時にできる、日本語以外の言語を短期間で使いこなせるようになる、といったものが挙げられるでしょう。

また上記のようなわかりやすい能力でなくても、全般的に理解力が高い、年齢の割に語彙力が豊富で大人のような会話ができる、数学やパズルがひときわ得意、といったものもあります。

ギフテッドはこのように優れた特徴を持ちますが、同年代との能力差から会話が合わない、ストレスを抱える、他人の感情に共感することは難しい、といった特徴もあります。ネガティブな特徴はギフテッド全員に当てはまるわけではありませんが、知能や能力が高いがゆえに問題が生じるケースも多いということです。

アスペルガーとは

アスペルガーはギフテッドとは異なり、発達障害の一種です。アスペルガー以外の発達障害には、注意欠陥多動性障害と学習障害があります。以前はアスペルガーと自閉症スペクトラムを分けて考えられていましたが、現状は同一のものとしてまとめられています。そのため、アスペルガーの正式名称はアスペルガー症候群となり、この症候群の部分に自閉症スペクトラムも含まれています。

アスペルガーの特徴は、他社とのコミュニケーション能力に問題がある、特定の分野に対して強い興味関心を示す、といったものが挙げられます。アスペルガー症候群と知能指数の間に相関関係はないので、アスペルガーで知能が高い人もいれば、標準的な人、知能が平均値よりも低い人など様々です。

ギフテッドとアスペルガーの違い

ギフテッドとアスペルガーそれぞれの定義や特徴を見てきました。まず大きな違いとしては、ギフテッドがポジティブな面に焦点が当てられているのに対し、アスペルガーはネガティブな面に焦点を当てて定義づけられています。

ざっくりまとめると、ギフテッドは知能や特定の能力が高く、アスペルガーはコミュニケーション能力などが低いということです。標準的な人物と異なるという点では共通していますが、定義づけの時点でギフテッドとアスペルガーはまったく異なるものということになります。

なぜギフテッドとアスペルガーが混同されるのか?

ギフテッドとアスペルガーは人と違うという点では共通していますが、定義上はまったく異なるものということでした。では、なぜギフテッドとアスペルガーが混同されることがあるのでしょうか。

その理由としては、両者の特徴の一部が重複していることや、ギフテッドとアスペルガーの症状を併せ持っている人がいるためです。

ギフテッドとアスペルガーの共通する特徴

ギフテッドはポジティブな面に目を向けて定義づけられていて、アスペルガーはネガティブな面に目を向けて定義づけられているということでした。しかしそれぞれにメリットもデメリットもあり、その一部は共通しています。

まずギフテッドは一部の能力で突出している場合が多いですが、アスペルガーの人も特定の分野に強い興味関心を持った結果、その分野で能力が突出する場合があります。たとえばパズルや数学が得意なギフテッドとアスペルガーでは能力で区別するのが難しいでしょう。

またアスペルガーは他人への共感が難しいという特徴を持ちますが、ギフテッドの人も同じ特徴を持つケースが多いです。思考回路が多くの人と異なるという点ではアスペルガーもギフテッドも共通しているため、他人への共感などは苦手になる場合が多いのです。

このようにギフテッドとアスペルガーに共通して見られる特徴があるため、ギフテッドとアスペルガーは混同されることがあります。

ギフテッドとアスペルガーの症状を併せ持つ人がいる

ギフテッドとアスペルガーは共通する特徴が多いということでしたが、さらにそもそもギフテッドとアスペルガーの症状を併せ持つ人もいます。つまりギフテッドであり、アスペルガーでもあるということです。

こういった場合、どの症状はギフテッドによるもので、どの症状はアスペルガーによるものといった形で明確に区分するのは不可能でしょう。両方の症状が組み合わさった結果その人の特徴になっている場合もあります。これらのことから、ギフテッドとアスペルガーが混同されていて、明確に区分するのは困難ということです。

ギフテッドやアスペルガーは得意を伸ばして苦手をカバー

ギフテッドとアスペルガーは症状に類似している部分が多く、また併発している場合も多いということでした。こういった状況なので、ギフテッドとアスペルガーを明確に見分ける必要はないでしょう。また強引に切り分けたとしても、症状は人それぞれです。

言葉の定義で分類することよりも、一人一人の状況に合わせて適切に能力開花させていくことが重要でしょう。ギフテッドやアスペルガーの人は得意なことと苦手なことが極端に分かれる傾向があります。

そこで重要になるのが、得意を伸ばして苦手をカバーすることです。従来は苦手をカバーすることが最重要と考えられていて、学校教育もそのようになっていました。しかし現代では得意を伸ばすことがより重要と考えられるようになっていて、学校教育もそのように変わってきています。

とはいえギフテッドやアスペルガーで知能が高いタイプの人であれば、学校の勉強で苦労することは少ないでしょう。得意な科目はより伸ばして苦手な科目をカバーしていくといった形にすれば、学校の勉強は問題なく難関大学に入学する人も多いです。

ギフテッドやアスペルガーの人はどちらかというと人間関係を苦手とするケースが多く、特に社会人になってから苦労する可能性があります。学生時代は優秀だが変わり者といった扱いで済みますが、社会人になるとトラブルを起こしてしまいます。

ギフテッドやアスペルガーの仕事選びは得意を選ぶ

ギフテッドやアスペルガーは得意を伸ばして苦手をカバーすべきということでした。この方法で、学生時代までは少し変わっているけれど優秀な生徒といった扱いで済むかもしれません。しかし、社会人になると自分に合わない環境を選んでしまうと苦労が絶えないかもしれません。

能力は高いのに社会人になってから心身に不調をきたし、心療内科に通うといった話は度々耳にするでしょう。ギフテッドやアスペルガーの人は人と異なる分生きづらく、精神疾患を患う確率が高いという意見もあります。

このようにならないためにも、ギフテッドやアスペルガーは自分の得意分野を活かせる仕事選びが重要になるということです。子どもがギフテッドやアスペルガーの可能性がある場合、親は将来のこともある程度考え、干渉しすぎない範囲でサポートしてあげると良いでしょう。

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